物忘れ外来・認知症相談外来

「最近、物忘れが増えた気がする」「家族の変化が心配」
そんなときに、まずご相談いただける外来です。
物忘れは、年齢に伴う自然な変化で起こることもあれば、治療や調整で改善が期待できる原因が隠れていることもあります。脳神経外科クリニックとして、症状の経過や生活への影響を丁寧に伺い、必要な検査を組み合わせながら、原因を整理していきます。
「物忘れ=認知症」とは限りません
物忘れの背景はさまざまで、次のような要因が関係することがあります。
- 加齢に伴う変化
- 気分の落ち込みや強いストレスなど心身の影響
- 睡眠の問題
- 薬の影響(眠気が出る薬、抗不安薬、痛み止めなど)
- 栄養状態の偏り
- ホルモンや電解質の乱れなどの内科的要因
- 感染症や脱水
- アルコールの影響
- 脳の病気(脳血管障害、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症など)
「最近のことが覚えにくい」「同じ話を繰り返す」といった訴えでも、原因が一つとは限りません。まずは“どのタイプの変化か”を見極めることが大切です。
当院の物忘れ外来で行うこと
物忘れに関する不安は、検査だけではなく、日常生活の状況や困りごとを一緒に整理することが診療の出発点になります。当院では、以下を軸に総合的に評価します。
問診・診察
いつ頃から、どんな場面で起きるか、生活への影響、服薬状況、睡眠や気分の状態、ご家族から見た変化などを確認します。
必要に応じた検査
症状や背景に合わせて、血液検査、画像検査、認知機能検査などを組み合わせます。検査を増やすことが目的ではなく、今の状況に必要な確認を段階的に行います。
結果説明と今後の方針
「どの可能性が高いか」「何を優先して整えるべきか」を分かりやすくお伝えし、生活上の工夫や受診・治療の選択肢を一緒に考えます。
ご高齢の方の診療で大切にしていること
年齢を重ねると、持病や通院先が増え、薬も多くなりやすくなります。薬が増えることで副作用や飲み合わせの影響が出たり、体調の変動が記憶や集中力に影響したりすることもあります。
当院では、今の生活をできるだけ保ちながら、検査や治療の優先順位を整理し、無理のない診療計画を立てることを重視します。ご本人だけでなく、ご家族の負担や不安にも配慮しながら進めます。
受診を検討したいサイン
次のような変化が続く場合は、一度ご相談ください。
- 最近の出来事を思い出しにくいことが増えた
- 置き忘れ・探し物が増えた
- 慣れていた作業に時間がかかったり、段取りが難しくなった
- 約束や予定を忘れることがある
- 日付や曜日が曖昧になることがある
- 同じ話を何度もしてしまう/同じことを何度も確認する
- 道に迷った、場所が分からなくなった経験がある
- 家事や身の回りのことが以前より負担になった
- 身だしなみへの関心が低下した
- 怒りっぽさ、意欲低下、不安、落ち込みが目立つ
- お金の管理や手続きが難しくなった
- 尿失禁など生活上の変化が増えた
- 「物を取られた」と強く疑うようになった
「本人は気にしていないが家族が心配」というケースも少なくありません。ご家族のみのご相談から始めることも可能です。
認知症について
認知症は、さまざまな脳の病気などによって記憶や判断、言葉、段取りといった認知機能が低下し、日常生活に支障が出てくる状態を指します。原因には、アルツハイマー型、血管性、レビー小体型、前頭側頭葉変性症などがあり、症状の出方や経過はそれぞれ異なります。
また、認知症に似た症状が出ても、治療や調整で改善が見込める状態(うつ状態による影響、薬剤性、内科的疾患、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症など)が存在します。早い段階で評価することは、今後の見通しを立てるうえでも有用です。
検査・診断の流れ
当院では、状況に応じて以下を組み合わせます。
診察・生活状況の確認
症状の始まり方、変化のスピード、生活上の困りごと、服薬や睡眠、気分の状態を整理します。
血液検査など
栄養状態、ホルモンや代謝、電解質、炎症や感染など、認知機能低下に関わりうる要因を確認します。薬の影響が疑われる場合は、内容の見直しを検討します。
認知機能検査
HDS-RやMMSEなどを用い、記憶・見当識・言語・注意などを評価します。必要に応じて、より詳しい検査につなげます。
画像検査
脳血管障害や慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症など、症状に関連する可能性がある病変を確認します。
ご予約・ご相談について
「検査が必要か分からない」「何科に行けばよいか迷う」段階でも構いません。気になる変化があるときは、早めにご相談ください。
ご本人の受診が難しい場合は、ご家族からのご相談も承ります。